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2007/07/08

[ArM] Thought on Character Generation for ArM5 

 8月プレイ開始予定のArs Magica 5版のキャンペーンOutpost Sagaについて、延々と掲示板上でキャラメークの相談をしているのですが、キャラβ案のレヴュー期間を終えての感想。
 一言で言うと、「ArM5のキャラメーク、無意味にややこしすぎ。もっと簡単にしろ。」
 なんというかデザイナーたちは、「多様なPCを表現する為のルール」=「とにかく選択肢を増やせ、virtue/flawを増やせ」と誤解しているのではないかなぁ。それはゲームデザインにおけるMonte Cook的陥穽という気がするんだ。

 まず、成長の為のポイント効率が1.5倍に上がるvirtueが多数あるんだけど、多分これらを全部ルールから削除すべき。その分、1年当たりの成長用ポイントを単純に1.5倍に増やすべき。「○○が得意」というキャラを作る為にはPLが単にポイントを○○に集中すれば良い、というのがスキル制ゲームシステムのあり方なのではなかろうか。(Affinity with XXXを止めろと言っているのであって、Puissant XXXは良いと思う。下記の修正型なので。)
 Virtue/Flawは、「プレイ時の行為判定に修正±○○」「行為判定時に○○が可能になる」「○○が出来なくなる」の類いに整理すべき。つまり、プレイ時にのみ影響するとすることによって、キャラメイク時にはvirtue/flawを考えずにキャラメイクが出来る。
 呪文習得ルールだが、もっと簡単にならないものか。virtueに依存してArt成長のポイント効率に影響があり、Art (Technique, Form), Magic Theory, Int能力値やvirtueに依存して習得出来る呪文レベルの上限が決まり、呪文習得ポイントを別途払う必要がある。どうせ実力不相応な呪文は実際に唱える時に困る(唱えられない)のだから、ルールとして習得呪文レベル上限など決めなくてもいいのではないか?(無論それに伴いLife Boostなどのvirtueにも制限が必要だが)。呪文と呪文以外のデータの関連が密過ぎてややこしい。
 呪文について。例えば、Ball of Abysmal Flame (CrIg35)というダメージ+30の呪文があるのだが、ゲーム的には CrIg Xの単体炎系攻撃呪文は同じ到達距離ならダメージ+(X-5)な訳で、キャラメーク時には CrIg20 で攻撃呪文が覚えたければ特にペナルティなく覚えられる。アーキタイプみたいなものに呪文データを記載することを考えると、寧ろ呪文データは上記の様な変数Xを含む形で記述した方が便利だと思うのだが。
 Story Flawはキャラメークと分離して、Story Seedとか名前を変えて、キャラメイクとは関係無く決める --- SG-PLの相談でStory Flawと類似のものを決める、あるいは特に決めないPLに対しては自動的に適切な人物のFavorが設定される --- という方がいいかも。分離する事によって、キャラのアーキタイプ化が容易になり、またStory Flawの相談でキャラメイク作業が滞ったりしなくなる。(ところで、初心者向けStory FlawはFavor(上司とか)だと思うのだ。SGがNPCから依頼してくるのに従うだけでいいので、キャラメーク時に悩む事があまりない。)
 というか、Flawってそもそも不要なのでは?GURPSとか遊んだときも思ったんだけど、長所ポイント合わせの為に人格とかが破綻するってキャラメーク労力の無駄なんじゃないかと思うのだ。(ま、ゲームバランスとしてFlawを取ってVirtueを取る事が前提になっているんで、私もFlawを結局目一杯取るんだけどさ。)D&D3EのFeatみたいにVirtueだけ取ればいいじゃん、と思ったり。

 スキル制RPGというのは、むやみに例外処理的なルールを入れずに、PLのスキルへのポイント配分だけで個性化を表現させればいいはずだと思う。だからポイントを細かく調整するvirtue/flawというのは余計。
 個性化が弱い原因は、House毎の差が基本ルールでは弱いというのにあり、一方でHouse本でTMREの枠組みを利用して差別化を可能にしたが、ルールとしてはややこしくなってしまった。どうすべきかというと、キャラメイク最初のHouseのFree Virtueを増やして(minorx3 or majorx1)、以後はinitiationだけにする(House専用virtueとか、Free virtueかinitiationかどちらかだけに変更)。
 D&Dとかに比べると、キャラメーク後の成長の楽しみが薄い(15年も成長させた後で、キャンペーン中に5年ほど時間が経過して成長させても非常にキャラが変わる訳では無い)という要素もあるので、gauntlet後のinitiationのルールは着想は割と良いと思っているのだが。

 実はキャラメークの修正作業を一番ややこしくしているのが、「○○の習得にしか使えないポイント」という概念。呪文にしか使えなかったり、技能(abilities)にしか使えなかったり。で、ある種のポイントは「特定の呪文 or 特定の技能」にしか使えなかったり、などなど。ポイントのやりくりの為に、「特定の呪文 or 特定の技能」枠のものをあちこちに移動してやりくりというのは、なんかデフラグしているような気分に...。

 ここんところ、Ars Magicaの簡易キャラメークルールというのを考えているというのもあって、キャラβ案の手直し作業(含む他のPLのキャラメイクのpeer-review)をしてると、昨今のFEAR製RPGのそれの洗練具合と比較するに、やはり歴史の古いRPGなのでレガシーを引きずってるよなぁ、と思う>ArM5。

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