2008/04/18
[HARP] Rules for Swashbuckling Maneuvers
SPAR (System of Parry And Riposte) @ The Guild Companion 2008/Mar
The Guild Companionは、HARPとかRolemasterといったIron Crown EnterprisesのRPGの月刊Webzineです。HARPについては昔書いた解説記事を参照されたし。Rolemasterといえば痛打表で有名なRPGっだったんですが最近は話題に上らないよねぇ。
HARPやRolemasterは、OB (Offence Bonus)の一部を防御に回すことで防御行動を表現するゲームで、痛打表による詳細なダメージ描写はあるものの、行動宣言はOBを割り振るだけと案外抽象的で、D&D3.x版のようなFeatを組み合わせ云々というのは無いし、square/hexを使う必要も無い(HARP: Battlemaster! という製品は3' hexを使った戦闘ルールらしいが)です。
HARPでは、各自密かにOB割り振り→イニシアチブダイス決定→各自行動してダメージをすぐに適用、という順序になりますが、このルールには良いところと悪いところがある、と著者は言っています。良いところは、行動順が判らないので適度の不確実さと驚きがあること、攻撃/防御に適切に最適化して割り振る必要がありその結果リアリティが生まれること、です。悪いところは、最適化は面倒だということ。
適切なOB割り振り、というのは実はRolemaster系TRPGの魅力の肝なのでもうちょっと解説しよう。確実に行動順で先手が取れ、相手に大きなダメージを与える勝算があるならば、OBを攻撃に全部突っ込むのは合理的です。なぜならば攻撃で高い達成値を出し痛打を与えれば敵が不具化する可能性があるから。そして敵は痛打を受けるのは嫌だから、後手に回る可能性が高ければ自分のOBをより防御に回さねばならず、それはつまり自分の防御を高めるのと等価だからです --- つまり戦闘で「圧している」状態が表現出来ている。
一方で大ダメージを与えられないケース --- 例えばOBがそこそこしか無いのにダガーでフルプレートに挑むとか --- だと、OBを全部突っ込んで先に殴っても敵は元気な可能性が高く、その場合は薄い防御な状態で敵から反撃されて大怪我することに。
OB選択はそういった悩ましい点が多く、逆に言うとGMは「どうせやられる役だから」と雑魚に安易に全力で攻撃させてはいけない --- 雑魚ですら適切に、あるいは標準的割り振り(半分を防御に)に従って割り振らないと、それに合わせてPCが適切に割り振れないことになる。
まぁHARPはRolemasterより痛打が出やすいので、先手を取って全力攻撃が更に有利になってますが。
で、話を戻すと、OBを先に割り振るのは戦闘のペースが遅くなるので、ルールを考えてみた、という話。OB割り振りを先延ばしに出来る様な行動宣言オプションを増やすアイデアで、著者曰く大変うまくいく、と。また、Swashbukling風の行動が増えたので、雰囲気も増した。以下は抄訳なので遊ぶ際には原文を読む必要あり。
新しい行動:
変更された行動:
廃止された行動:Full Parry, Multiple Parry, Sudden Dodge
イニシアチブ修正:色々変更。怪我をしたりファンブルすると悪化。呪文はPP分だけ遅くなる。重装備だと遅くなるとか両手武器は遅いが長柄の武器は有利とか、そのあたりはHARPそのままと同じ。
戦闘解決順:
Yield のルールがあるので、
...あぁ、久しぶりにHARP, Rolemaster とか遊びたいかも...。D&Dよりシンプルな割に戦闘楽しいのになぁ。キャラメイクが大変といっても、D&Dだって大量のサプリから最適化してキャラ作るほうがよほど難しいような気がするんだが。
The Guild Companionは、HARPとかRolemasterといったIron Crown EnterprisesのRPGの月刊Webzineです。HARPについては昔書いた解説記事を参照されたし。Rolemasterといえば痛打表で有名なRPGっだったんですが最近は話題に上らないよねぇ。
HARPやRolemasterは、OB (Offence Bonus)の一部を防御に回すことで防御行動を表現するゲームで、痛打表による詳細なダメージ描写はあるものの、行動宣言はOBを割り振るだけと案外抽象的で、D&D3.x版のようなFeatを組み合わせ云々というのは無いし、square/hexを使う必要も無い(HARP: Battlemaster! という製品は3' hexを使った戦闘ルールらしいが)です。
HARPでは、各自密かにOB割り振り→イニシアチブダイス決定→各自行動してダメージをすぐに適用、という順序になりますが、このルールには良いところと悪いところがある、と著者は言っています。良いところは、行動順が判らないので適度の不確実さと驚きがあること、攻撃/防御に適切に最適化して割り振る必要がありその結果リアリティが生まれること、です。悪いところは、最適化は面倒だということ。
適切なOB割り振り、というのは実はRolemaster系TRPGの魅力の肝なのでもうちょっと解説しよう。確実に行動順で先手が取れ、相手に大きなダメージを与える勝算があるならば、OBを攻撃に全部突っ込むのは合理的です。なぜならば攻撃で高い達成値を出し痛打を与えれば敵が不具化する可能性があるから。そして敵は痛打を受けるのは嫌だから、後手に回る可能性が高ければ自分のOBをより防御に回さねばならず、それはつまり自分の防御を高めるのと等価だからです --- つまり戦闘で「圧している」状態が表現出来ている。
一方で大ダメージを与えられないケース --- 例えばOBがそこそこしか無いのにダガーでフルプレートに挑むとか --- だと、OBを全部突っ込んで先に殴っても敵は元気な可能性が高く、その場合は薄い防御な状態で敵から反撃されて大怪我することに。
OB選択はそういった悩ましい点が多く、逆に言うとGMは「どうせやられる役だから」と雑魚に安易に全力で攻撃させてはいけない --- 雑魚ですら適切に、あるいは標準的割り振り(半分を防御に)に従って割り振らないと、それに合わせてPCが適切に割り振れないことになる。
まぁHARPはRolemasterより痛打が出やすいので、先手を取って全力攻撃が更に有利になってますが。
で、話を戻すと、OBを先に割り振るのは戦闘のペースが遅くなるので、ルールを考えてみた、という話。OB割り振りを先延ばしに出来る様な行動宣言オプションを増やすアイデアで、著者曰く大変うまくいく、と。また、Swashbukling風の行動が増えたので、雰囲気も増した。以下は抄訳なので遊ぶ際には原文を読む必要あり。
新しい行動:
- Defensive Posture: 退却せずにその場で防御。attack, dodge, retreat出来ないがDB+25。
- Feint: なんかピンと来ないのだが、要するに1回目はfeint攻撃で、そのあとに2回目の攻撃が出来る。
- Follow-up: Retreatした敵に接触し続ける。Follow-upしなかった場合は通常のPress and Meleeを行わねばならない
- Force the Action: 接触中の全ての敵よりイニシアチブが高く、OBを半分以上攻撃に割り振ったら更に+25貰える。能動的な行動を有利にしてretreatとバランスさせる。
- Retreat: 2 meter (=2 square/hex) 退却可能な場合に宣言可能。Dodgeと組み合わせ不可。次ラウンドにイニシアチブに-20で、2ラウンド連続してretreatできない、射撃攻撃にもretreatして良い、などなど。
- Yield: 敵に先に攻撃手番を譲る。先に攻撃されてから攻撃出来る。
変更された行動:
- Melee: 残っているOBを好きなだけ割り振って攻撃。自分の手番でOB割り振りと対象決定が出来るのがSPARの特色。
- Dodge: dodge判定+50。retreat, parry, use shield, attackが出来ない。dodgeは1ラウンド1回だけ。怪我をしなかった場合、non-melee actionは行って良い。
- Parry: 攻撃を受けた時点で(i.e. 敵が攻撃ダイスを振った後で)、残っているOBから好きなだけOBを防御に回して良い。複数回攻撃されても複数回Parry出来る。つまり攻撃結果表を見ながら受け入れ可能な被害を防御側が決められる、ということか。
廃止された行動:Full Parry, Multiple Parry, Sudden Dodge
イニシアチブ修正:色々変更。怪我をしたりファンブルすると悪化。呪文はPP分だけ遅くなる。重装備だと遅くなるとか両手武器は遅いが長柄の武器は有利とか、そのあたりはHARPそのままと同じ。
戦闘解決順:
- 密かに行動を宣言
- イニシアチブ決定
- イニシアチブ順に行動
- Melee attackになる行動の場合:
- イニシアチブのキャラが対象とOBを宣言。Force the Actionを宣言しても良い。
- 攻撃ロールしてOBを足して、静的防御DB (鎧とか地形とか)を引いて
- 必要ならbladeturnなどのinstantaneous spellを適用
- 防御
- Dodgeしても良い。1 square/hex 遠ざかる方向に移動。
- Shield, Parry Weapon してもいい
- 割り振らなかったOBでParryしてもいい
- Retreatしてもいい。その場合、ラウンド中DB+25。
- Dodgeしても良い。1 square/hex 遠ざかる方向に移動。
- 攻撃結果の解決と適用
- Melee attackになる行動の場合:
- Retreatしたキャラを撤退させ、接敵していたキャラはFollow-upする
- Feintに伴うsecond attack
Yield のルールがあるので、
- 敵の攻撃をとにかく防ぐ。DodgeとかRetreatとかも使う。逆に敵の攻撃ロールが低かったラウンドが反撃のチャンス。
- 敵の攻撃を軽めの痛打であえて受け(Parryで最小限だけOBを使う)、全力で反撃
...あぁ、久しぶりにHARP, Rolemaster とか遊びたいかも...。D&Dよりシンプルな割に戦闘楽しいのになぁ。キャラメイクが大変といっても、D&Dだって大量のサプリから最適化してキャラ作るほうがよほど難しいような気がするんだが。
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